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「親切なのは分かるんだけど、何だか君しつこいんだよね~。」
私が駆け出しの営業マンだった頃、お客様に言われた一言です。
頭をガツンと殴られたような衝撃を受けました。
そうか、営業マンは一生縣命にやっているつもりでも、お客様に 同じように伝わるわけじゃないんだ… 営業って難しいな。
そこから私の営業人生がスタートしました。
私は千葉県で生まれ、父の仕事の関係で転勤が多く西日本の海の近くの小さな町で育ちました。
成績優秀だったため大学進学をせずに就職を選びました(笑)
昔からおしゃべりが大好きで、授業中先生に「君は接客業に向いてるかもね。」とあきれられていたので 関東の某大手小売店に就職しました。
しかし現実は厳しく、接客業とはいえ「いらっしゃいませ。」と「ありがとうございました。」をひたすら毎日繰り返すだけで、何だかつまらない。自分のイメージしていた”カリスマ店員”とはほど遠く、結局数年で退職してしまいました。
その後、様々な職業を転々としましたがどれもしっくりこない
「あぁ、俺は何をやっても長続きしない。 もうダメなのか・・・」
人生に後ろ向きになっていた頃、ようやく一筋の光がさし込みました。
求人広告の片隅に載っていた創業まもない小さな不動産会社で “営業” という仕事に巡りあうことになりました。
営業という仕事に対する世間のイメージは「きつそう」「ノルマが大変」「拘束時間が長そう」など
ネガティブなものが多いと思いますが、
当時の私は (なんて楽しい仕事なんだ!) とびっくりしました。
なぜなら、人と話すのが大好きな私にとっては、毎日新しい友達を探しに遊びにいっているようなものです。
学生時代は「男のくせにペラペラしゃべるな」と怒られていたのに、
営業の世界では好きなだけ何時間もしゃべりまくったうえ(お客様すみません…)
上司には「よく頑張ったな。エライぞ」などと褒められるのです!
まさに天職です。
仕事が楽しくてしょうがなかった私は、人生で初めて水を得た魚のように寝食を忘れて働きました。
メキメキと力をつけて、1年後には念願のトップセールスマンになりました。
管理職になり、20代でマイホームを買い、結婚し子供も産まれ、
まさに順風満帆な日々を送っていました。
しかし転機が訪れました。
会社の規模がどんどん大きくなっていく事で、
一人ひとりのお客様へ小回りのきく営業が難しくなってしまったのです。
企業の成長という観点でみれば当然の事なのでしょうが、私にとってそれはとても悲しいことでした。
自分の働いている会社がどんどん大きくなる事は嬉しいはずなのに、心にポッカリと穴が空いたようでした。
10年前に入社したその『小さな不動産会社』は、業界でも名の知られる『不動産デベロッパー』へと変貌しました。
本当に素晴らしい会社で、ドン底だった私の人生を180度変えてくれた会社でした。
家族の事や上司・部下の事、もともと楽天家の私が人生の中でこれ以上ないくらい悩みました。
そんな時、あるお客様から言われた言葉が胸に突き刺さりました。
「あなた方にとっては、大勢のお客の中の一人かもしれないけど、私には一生に一度の大きな買い物なんだ。」
私はいつのまにか、大切な事を忘れていました。
お客様のための仕事ではなく、自分のため、家族のため、会社のための仕事になってしまっていました。
「このままじゃダメだ・・・」
そして、とうとう決断しました。
「よし、起業しよう! 小さくてもいいから、お客様と真摯に向き合う会社を一から作ろう。」
覚悟を決めて当時の社長に相談に行きました。
(恩を仇で返すようなものだ、きっと激怒されるだろうなぁ…)
とドキドキしながらも、自分の想いを思いきりぶつけました。
シーンと静まりかえった会議室で社長は、突然の話にもかかわらず冷静にこう言いました。
「男ならやってみろ、応援するよ。でも…もし失敗したらいつでも戻ってきていいからね(笑) 」
張り詰めていた緊張感が一気にとけ、しばらく涙が止まりませんでした。
その時心にこう誓いました。
(絶対に良い会社にしよう!)
この熱い想いを胸にアドバンステージエステートは始動しました。
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